斤量とは
競馬初心者や競馬初級者の方は、
「斤量(きんりょう)」
という言葉を聞いたことがある方も無い方もいると思います。
斤量(きんりょう)とは、
「馬がレースで背負う重量」
のことであり、馬はレースでジョッキー(騎手)を背中に乗せるだけでなく、合わせてこの斤量を背負ってレースに出走しています。
何故、斤量(きんりょう)という重りを背負ってレースに出走しているかというと、
「競馬レースで出来る限り実力が拮抗できるようにハンデを付けるため」
です。
もし、圧倒的な実力馬と実力が圧倒的に劣る馬が一緒のレースに参戦した場合、超高確率で圧倒的な実力馬が上位に来ます。
ですが、この斤量(きんりょう)の重りを調整し、一緒に出走する馬達とのバランスをできる限り取ることで、白熱したレース展開になったり、1頭の馬に予想が集中せずに、予想がバラけたりする傾向があります。
斤量(きんりょう)では、馬齢重量戦(馬齢戦)、定量戦、別定戦、ハンデキャップ戦とあり、それぞれに適応される重りのシステムが違います。
馬齢重量戦(馬齢戦)
馬齢重量戦(馬齢戦)は、馬の性別(オス、メス)、年(年齢)によって斤量(斤量)が決定されるもので、負担する重量が馬の性別と年によって決まっています。2歳馬、3歳馬、4歳馬というように負担する表が公式にあり、それに従って斤量が設定されます。
定量戦
定量戦は、馬の性別、年(年齢)で斤量(きんりょう)が決定され、競走レース毎に負担重量が決定します。
※馬齢重量戦と定量戦の違いは、競走レース毎に負担重量が決定できる定量戦に対し、競走レースの全てについて、同じ基準で斤量(きんりょう)の負担重量を決定するものが馬齢重量戦となります。この意味がわからなくても、定量戦はとにかく一定の斤量(きんりょう)で馬が走っていると理解すればOKです。
別定戦
別定戦は、馬の性別(オス、メス)と年(年齢)で決められている斤量(きんりょう)の負担重量に、斤量(きんりょう)を課す馬が獲得した収得賞金や過去のレースの勝ち星数、グレードレースの勝利数などに応じて、負担重量が最終的に決められるレースのことです。
ハンデキャップ戦
ハンデキャップ戦は、全ての出走馬が近いタイムで競走できるように、専門のハンデキャッパーと呼ばれる人(ハンデキャップ設定者と呼ばれます)の目により、斤量(きんりょう)の負担重量をつけるレースになります。
人(ハンデキャッパー)の目で判断し、斤量(きんりょう)の負担重量を設定する部分が別定戦との違いで、システム的に斤量(きんりょう)を課せられるレースが別定戦で、人の目で斤量(きんりょう)の負担重量を課せられるのがハンデキャップ戦と覚えておきましょう。
(ハンデキャップ戦は、ハンデ戦とよく略されます。)
競馬予想で
- 馬齢重量戦(馬齢戦)
- 定量戦
- 別定戦
- ハンデキャップ戦(ハンデ戦)
で最も荒れやすい傾向のあるレースは
・ハンデキャップ戦(ハンデ戦)
であり、このレースは人の目で斤量(きんりょう)を判断して負担重量が課せられるため、斤量(きんりょう)のおかげで大きく有利になる馬と大きく不利になる馬が現れたりするので、人気馬や実力馬が負担重量で実力が発揮できず、荒れるレースとなるケースがけっこうあります。
もちろん、ハンデキャップ戦(ハンデ戦)だからといって全てのレースが荒れる訳では無く、あくまでこういった傾向があるということです。
いくらハンデの斤量(きんりょう)を付けていても、本物の実力馬はハンデをものともせずに勝ってしまう馬もいますし、逆に斤量(きんりょう)のハンデを活かして上位に食い込んでくる馬もいます。
斤量(きんりょう)の役割は、私達一般の競馬ファンや競馬予想家などは、競馬予想を楽しくしている一種と捉えておきましょう。
逆に定量戦はハンデが無いので、本当に強い馬が上位に来やすい傾向があり、荒れることが少ない分、予想がしやすい傾向があります。
もちろん定量戦でも、こういった傾向があるだけで、競馬ですので定量戦でもいろいろな要素から荒れるレースは存在します。
別定戦は、定量戦とハンデキャップ戦の中間位のイメージです。
(あくまでこれは私見ですが、別定戦はシステムチックに斤量ハンデが落とされている分、定量戦とハンデキャップ戦の中間位のイメージで捉えておくと、競馬予想では良いと思います。)
大事なことは、定量戦でも、別定戦でも、ハンデキャップ戦でも、
・傾向を把握しておくこと
であり、予想の試行回数をこなすことで、傾向にだんだん結果が近づいてくる、ということですので、定量戦がハンデ戦かは、1つの予想をする上で参考にしていくと良いということです。
まとめると、堅実レースになりやすいレースを不等号(>)で表すと、
『馬齢重量戦(馬齢戦)と定量戦>別定戦>ハンデキャップ戦』
となり、
左の方が馬の実力がそのまま反映されやすく、左に行く程、堅実に強い馬が勝つ確率が高く、右に行く程、ハンデ(斤量)の恩恵が出てきて、荒れる確率が高いレースとなります。
これは傾向ですので、全てのレースに当てはまる訳ではありませんが、斤量(きんりょう)の意味を知り、傾向を知っておくだけでも、堅実なレースになりそうか、荒れそうなレースになりそうかの判断材料の1つとなりますので、競馬初心者の方や競馬初級者の方は、とりあえず斤量(きんりょう)とは、
『馬が背負っている負担重量の重さである』
ということを覚え、自分が賭けようとしている馬を予想する際に、他の馬と比べてどの程度の重さを背負っているかを見てみて、1つの判断材料にしていきましょう。
(斤量が重い→不利である 斤量が軽い→有利である、という傾向があるということです。)
※また、牡(オス)と牝(メス)の混合レースでは、2kgの差があることが多く、もともとの牡(オス)と牝(メス)の差であるため、これはハンデとは言えません。あくまで、同じ年齢と同じ性別の馬で斤量(きんりょう)に差がある場合、初めて実際にはハンデであると言えます。
今回、詳しく説明しましたが、このお話は難しくは考えず、ポイントは、本当に強い馬は斤量(きんりょう)が重くても上位に来るので、もともと上位に来るのか怪しそうな馬が重い斤量(きんりょう)を背負わされている場合、さらに怪しいということですので、こういった部分をポイントに競馬予想に活かしていきましょう。
初心者が知っておくと良い競馬用語
- 2歳馬
- 3歳馬
- 古馬
- 牡馬♂と牝馬♀
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- 重賞レース(GⅠ、GⅡ、GⅢ)
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